二番街から発信!
〜柏の再開発を考える〜
その1:再開発における最新の知識と情報
―東京大学先端科学技術研究センター教授 遠藤薫先生、京北ホールにて講演―
(記)星まどか 2010.6
遠藤薫先生
6月21日月曜日。開場は17:50の予定にもかかわらず、京北ホールには早くから人が集まっていました。これは、「柏一丁目地区まちづくり推進協議会(会長:石戸新一郎氏、以下:協議会)」が主催する講演会がこれから始まるからです。
平成22年度第1回目講演会のテーマは「身の丈に合った再開発とまちづくり」。現在もUR都市機構の職員でありながら、東大特任教授でもいらっしゃる遠藤薫先生は「低容積再開発(身の丈再開発)」を研究課題にされている著名な先生です。(記事最後に遠藤先生のプロフィール掲載。)
「遠藤先生のお話を伺うのは今日で2回目ですが、柏とどのように関連付けて再開発の話をしてくださるのか楽しみです。」と、参加者の男性は期待を込めてはなしていました。
遠藤薫先生
定刻通り、講演が始まりました。初めの説明に寄れば、「身の丈再開発」という、聞けばとても難しそうなテーマを6/21と7/29の2回に分けて、じっくり講演して下さるとのことでした。
そして、今日のテーマは"導入"としての第1部、「市街地再開発事業概観」について。
"再開発は大変!"なのか、それとも"再開発は大変ではない!"のかという、究極の"命題"を遠藤先生は会場に問いかけました。40年かけて400人の地権者たちを説得し、実現させた《赤羽駅西口地区市街地再開発事業》、地権者はたったの3人、手続きも難なく再開発がスムーズに完了した《霞ヶ関R7プロジェクト》などなど様々な成功例を挙げて、先生の話は続きます。
―皆さん、結論を言ってしまえば、本当に大変なのは"まちづくり"なんです。再開発はあくまでもツール、ツールにすぎないんですよ。建物などの"器"を変えるのは簡単なことです。しかし、その街の雰囲気とか、文化を作り上げていく方がとても大変。その点で柏は日本で再開発については、教科書に一番に載るくらいで熱心な方が集まっていると思います―と、遠藤先生。
そして次に重要なことは"建物のデザイン"と先生は訴えます。
―建物のデザインに手を抜いてはいけません。絶対に抜いてはいけません。真剣にデザインを考えてください。これを抜いてしまうと、何十年後かに絶対、後悔しますから。― "デザインの重要性"については、《東品川4丁目地区市街地再開発事業》が紹介されました。会場正面に設置されたスクリーンにその写真が映し出され、とてもモダンで洗練された建物が建っています。これはN.Yの建造物をモデルにしたとのこと。デザインの重要性がいかに大事か・・・!
スクリーンに映しだされる様々な写真やデータグラフの資料を使って、遠藤先生は再開発に関する"最新の知識と情報"をどんどん紹介していきます。参加者の皆さんは、先生の詳しい説明を聞き逃さないよう、熱心にメモを取っていました。
あっという間の1時間30分。まだまだ話が止まらない遠藤先生でしたが、第2回目(7/29)の講演会でいよいよ"本題(身の丈再開発)に切り込んでいく"とおっしゃいいます。

講演最後には、活発な質疑応答が行われました。終了後も参加者どうしで意見を交換している姿があり、「柏の再開発」に関する意識の高さが感じられました。次回の講演は7月29日。
この日もたくさんの参加者が集まることでしょう。
◆遠藤先生プロフィール◆
1983年 東京大学大学院都市工学科修了
1983年 住宅・都市整備公団(現都市再生機構)入社
2007年 東京大学先端科学技術研究センター都市環境システム分野教授
(都市再生プロジェクト担当)
※ 過去の講演会の要旨などは「柏一丁目地区まちづくり推進協議会」のコーナーに有ります。
※ 問い合わせ先→「柏一丁目地区まちづくり推進協議会」事務局(:04-7167-3131)まで。